「水はダイエットによい」と言われることがあります。
水をたくさん飲めば腹持ちがよくなるほか、老廃物の排出や排便を促すため、ダイエット効果が期待できるのです。
ただダイエットによい水でも、適切な飲み方を意識しないと効果は半減します。
今回は、水のダイエット効果や適切な飲み方と摂取量、水以外のおすすめの水分補給方法などについて説明します。
「ダイエット中の水の摂り方が気になる」「水ダイエットの効果を知りたい」という方は、ぜひこちらの情報を参考にしてください。
目次
水のダイエット効果とは
水がダイエットによいといっても、水そのものに減量や脂肪を燃焼する働きがあるわけではありません。
ただ水は人間の体の60%、栄養素や酸素を運ぶ血液の80%を占める、人間にとって最も重要な要素の一つ。
私たち人間に欠かせない水分を適切に摂取することが健康な体の維持につながり、次のようなダイエット効果も期待できるのです。
食べ過ぎを防ぐ
ダイエットにとっていちばんわかりやすい水の効果は、「食べ過ぎ予防」になることです。
お腹が空いたとき安易にお菓子などを食べるのではなく、ノンカロリーの水を飲むようにすれば、食べ過ぎて太ることもありません。
最初は物足りなく感じるかもしれませんが、空腹時に水を飲む習慣が定着すれば体がそれに慣れていき、普段の食事も間食もほどほどのカロリー摂取量に抑えられるようになるでしょう。
単に水を飲むだけでは味気ないという方は、炭酸水やノンカフェインのお茶、レモン水などを試してみてください。
血流をよくする
こまめな水分補給は血流の改善につながり、栄養素が体内に行き渡るようになって代謝もアップします。
血流が改善して代謝がよくなれば、脂肪燃焼効果が上がってカロリーも消費されやすくなるため、ダイエットにつながるのです。
血流の改善はそのほかにもむくみや冷え性の解消、ターンオーバーの正常化など美容面にもよい効果をもたらします。
老廃物の排出を促す
十分な水分補給で血流が改善すれば、体内の老廃物も溜まりません。
老廃物の排出が促されて健康体になるのは、ダイエットにもプラスです。
反対に水分が不足すると、血液やリンパ液の流れが滞り、排出されなければならない老廃物がどんどん溜まりやすくなります。
むくみや冷え性の原因にもなる老廃物をスムーズに排出するには、こまめな水分摂取が欠かせません。
排便を促して腸内環境を整える
こまめな水分補給は排便を促し、腸内環境を整えます。
便秘になってしまうのは、水分が足りず便が硬くなったしまうためです。
水をこまめに飲んで水分が腸内に十分行き渡るようになれば、硬い便もほぐれて排出がスムーズに。
腸内環境が整うと、必要な栄養素の吸収がよくなるとともに自律神経が改善され、コンディションも整いやすくなります。
ダイエット効果を上げる水の飲み方
水はただやみくもに飲むのではなく、量や温度、タイミングなど適切な飲み方を心がける必要があります。
適切な水分摂取を心がけることで、ダイエット効果も上げることができます。
適切な摂取量を心がける
水がいくらダイエットによいといっても、飲み過ぎはよくありません。
適切な摂取量を心がける必要があります。
1日に必要な水分摂取量は、約1.2リットルといわれます。
この1.2リットルという数字は、排泄物や汗などで排出される水分量2.5リットルから、体内で蓄えられる水分量(食事の摂取と体内でつくられる水分量)1.3リットルを差し引いたものです。
コップ1杯分が約200mlですので、毎日6杯の水を飲むことで1.2リットルの水分を確保できることになります。
1度に大量にではなくこまめに飲む
水は1度に大量の飲むのではなく、何回かにわけてこまめに飲むようにしましょう。
水を「がぶ飲み」しても体内に蓄えられず排尿などで体外に出ていくため、意味がありません。
以下のような適切なタイミングで飲むことをおすすめします。
- 起床時
- 食事の30分前
- 入浴の前後
- 就寝前
運動して大量に汗を流した後や、飲酒後などはいつもより多めに水分補給し、水分不足を防ぎましょう。
常温で飲む
水は、常温(20~35℃)で飲むと体にやさしく、ダイエットにも向いています。
冷たい水は体を冷やして代謝の低下を招くため、よくありません。
胃腸にも負担がかかります。
寝る前などは常温より少し高めの60~80℃程度で飲むと体が冷えにくくなるのでおすすめです。
おすすめの水分摂取方法
水道水やミネラルウォーター以外にも、ダイエットにおすすめの水分摂取方法があります。
- 白湯
- ノンカフェインのお茶
- 炭酸水
- 無調整豆乳
- レモン水
白湯
白湯(さゆ)は、一度沸騰させた水を飲める程度まで冷やしたお湯のことです。
ノンカロリーなので、ダイエットに最適の飲み物といってよいでしょう。
温かい白湯には冷え予防のほか、自律神経の正常化やリラックス効果、血行改善などさまざまな健康効果を期待できます。
水と同様、老廃物の排出やむくみの解消にもつながり、ボディラインの改善にも期待が持てておすすめです。
ノンカフェインのお茶
ダイエット中にお茶を飲むなら、ノンカフェインのものを選びましょう。
ノンカフェインであれば、量を気にせず安心して飲むことができます。
健康効果の高いカフェインも、胃腸への負担や交感神経の活発化による自律神経の乱れといった影響を考えると、飲み過ぎはよくありません。
体にやさしいうえにダイエットにもおすすめのノンカフェインのお茶には次のようなものがあります。
- 麦茶
- たんぽぽ茶
- どくだみ茶
- ルイボスティー
- ごぼう茶
- 黒豆茶
- そば茶
炭酸水
炭酸水とは、炭酸ガス(二酸化炭素)を含む水のことです。
炭酸水にも天然のものと、甘味料や酸味料などを加えた人工的なものがありますが、ダイエットでとり入れたいのは前者の「天然炭酸水」です。
天然炭酸水であれば水と炭酸ガスだけの成分でてきているのでカロリーがなく、水代わりに飲んでも太る心配がありません。
炭酸水には胃の膨張効果のある炭酸ガスも含まれているため満腹感があり、食欲の抑制にもつながります。
無調整豆乳
ダイエットに豆乳をとり入れる方も多いですが、種類は「無調整豆乳」を選ぶことが大切です。
無調整豆乳とは原材料が大豆だけの比較的カロリーが低い豆乳のことです。
砂糖などの甘味料が含まれていない一方でたんぱく質の含有量が豊富なため、ダイエットしたい方に適しています。
レモン水
レモン水は、レモン果汁を含ませた水のことです。
レモン果汁小さじ1杯分のカロリーは1g程度ですので、カロリーを気にする方でもとり入れやすい飲み物。
レモンにはアンチエイジングに効果のあるビタミンCが含まれていることもおすすめポイントの一つです。
水を飲むだけでは痩せない!水ダイエットの注意点
水ダイエットに取り組む際には以下のポイントに注意してください。
水の飲み過ぎに注意する
いくらダイエットや健康によいと言っても、水の飲み過ぎはよくありません。
過剰な水分摂取は、「多飲症」「水中毒」などの症状を引き起こす恐れがあります。
水を大量に飲み過ぎると血中の水分とナトリウム濃度のバランスが悪くなり、頭痛や嘔吐、けいれんなどの症状を招くため注意が必要です。
また過剰な水分摂取でむくみやすくなると、ボディラインにも影響が出ます。
体に影響が出ない範囲で水分摂取をダイエットに生かすためにも、1日1.2リットルを目安に摂取しましょう。
食事の管理と運動も大切
いくら水がダイエットに有効といっても、水だけで痩せるわけではありません。
やはり基本は「食事の管理」と「定期的な運動」ということになります。
カロリーの摂取量を調整しつつ、有酸素運動や筋トレに取り組んで消費カロリーを増やすことで脂肪も落ちていきます。
水ダイエットはあくまで食事の管理と運動による効果を引き上げるために行うものとお考えください。
まとめ
適切な水分摂取を心がけることで、血行改善や老廃物の排出、排便などさまざまなダイエット効果を期待できます。
水分摂取をダイエットに生かす場合は、1日の摂取量や飲むペース、温度など飲み方に注意してください。
本気で痩せたいのであれば水だけに頼るのではなく、食事の管理や運動をメインにダイエットに励みましょう。