サクセンダの危険性を徹底解説!安全な使用方法・効果と副作用を紹介

  • サクセンダは安全な薬なのか不安
  • 自分はサクセンダを使っても大丈夫なのか
  • サクセンダは他の病気の治療を受けていても使えるのか

このような悩みはありませんか。
サクセンダは海外では肥満治療薬として使われる薬であるものの、日本では糖尿病治療薬としてのみ認可されており、持病や服用方法によっては深刻な副作用が現れるリスクがあります。
サクセンダの副作用について正しく理解しておかないと、健康上の問題を引き起こすことになるでしょう。

この記事では、

  • サクセンダの危険性
  • サクセンダの使用上の注意
  • サクセンダの副作用

について、それぞれ解説します。

この記事がサクセンダの副作用への不安を解消する助けとなり、効果的に使用するきっかけになれば幸いです。

サクセンダの3つの危険性

サクセンダの3つの危険性

サクセンダには、大きく分けて3つの危険性があります。

  • 使用できない人や症状がある
  • さまざまな副作用がある
  • 用法・用量を守らないと危険である

それぞれ解説します。

使用できない人や症状がある

サクセンダは、誰にでも適している薬ではありません。
とくに甲状腺がんの家族歴がある方、妊娠中または授乳中の女性、重度の消化器系の問題を抱えている方は使用を避けるべきです。
また、サクセンダは食事療法や運動療法を補助するものであり、これらを行わない場合の効果は十分でありません。
使用前には医師との相談が必須であり、低血糖や消化器系の不調などの症状に注意が必要です。
参考:糖尿病サイト|GLP-1受容体作動薬に関するよくある質問

さまざまな副作用がある

サクセンダは、肥満治療のための食欲抑制剤として、米国食品医薬局(FDA)や欧州医薬品庁(EMA)の承認を受けています。
また血糖値を下げるインスリンの分泌を促進し、血糖値を上げるグルカゴンの分泌を抑制する効果があるのです。

しかし、サクセンダの使用にはいくつかの注意点があります。サクセンダの使用開始後、胃の動きが緩やかになることで軽度の吐き気、胃もたれ、下痢、便秘などの副作用が現れるリスクもあるでしょう。

これらの症状は、身体が慣れてくると減ることが多いですが、個人差があります。サクセンダには血糖値を下げる効果があるため、糖尿病治療薬としても使用されているものの、低血糖のリスクは極めて低いとされているのです。それでも、使用に際しては医師の指導のもと、適切な管理が求められます。

用法・用量を守らないと危険

サクセンダは医師の処方に基づいてのみ使用すべきであり、自己判断での使用は避けるべきです。

サクセンダはまず1日0.6mgから始め、週に0.6mgずつ増量し、5週間で1日の最大量である3.0mgに達します。
使用開始から約2週間で減量効果を実感することが多いものの、吐き気や不快感などの副作用が起こる可能性があります。そのため、服用期間中は体調の変化を注意深く観察してください。効果が強すぎる場合や副作用が強い場合は、医師の指示に従って用量を調整し、1.2mgから2.4mgの範囲で調整します。

注射を忘れた場合は、12時間以内なら早急に注射し、それ以上の遅れがある場合は注射を飛ばします。使用に関して不安がある場合は、処方されたクリニックに相談しましょう。

サクセンダの危険性を抑える使用上の注意

サクセンダの危険性を抑える使用上の注意
サクセンダは、肥満治療に効果的な医薬品ですが、その使用には注意が必要です。とくにサクセンダの禁忌事項と使用上の注意点を理解し、適切に使用することが重要です。

サクセンダの禁忌事項

サクセンダは1日1回、朝食前の決まった時間に注射します。注射する場所は、太ももの外側、腕の外側、お腹のへそから離れたところ、のいずれかの皮下です。誤って筋肉や静脈に注射すると、副作用が強く出る危険性もあるため、注射箇所に血管が無いことをよく見て確認しましょう。

また、注射にあたっては、以下の「サクセンダの禁忌事項」を理解しておく必要があります。

サクセンダの禁忌事項
  • 重度の消化器疾患を持つ患者:サクセンダは消化器系に影響を与える可能性があるため、重度の消化器疾患を持つ患者には推奨されません。
  • 妊娠中または授乳中の女性:サクセンダの成分が胎児や乳児に影響を与える可能性があるため、妊娠中や授乳中の女性は使用を避けるべきです。
  • 重度の腎機能障害または重度の肝機能障害のある患者:これらの状態の患者は、サクセンダの成分を適切に代謝・排泄できない可能性があるため、使用はおすすめできません。

使用上の注意点

サクセンダの「使用上の注意点」を以下にまとめます。

使用上の注意点
  • 徐々に用量を増やす:副作用を最小限に抑えるため、サクセンダの用量は徐々に増やすことがおすすめです。
  • 副作用に注意する:吐き気、下痢、便秘などの副作用が現れることがあります。これらの症状が重い場合は、医師に相談してください。
  • 定期的な医師の診察を受ける:サクセンダ使用中は、定期的に医師の診察を受け、健康状態をチェックすることが重要です。
  • 他の薬剤との併用に注意:サクセンダは他の薬剤と互いに影響を起こす場合があります。他の薬剤を使用している場合は、医師に相談してください。

サクセンダを使用する際は、これらの禁忌事項と注意点を十分に理解し、医師の指示に従ってください。

サクセンダで危険性のある副作用5つ

サクセンダで危険性のある副作用5つ
サクセンダは多くの肥満患者にとって有効な治療ですが、副作用に注意が必要です。ここでは、サクセンダ使用時に起こり得る5つの主な副作用について詳しく解説します。

低血糖

サクセンダは血糖値を下げる作用があるものの、これが過剰に働き低血糖を起こす可能性があります。とくに他の糖尿病治療薬とサクセンダを併用している場合に、低血糖を起こすリスクは上がります。

低血糖の症状には、ふらつき、異常な汗、強い空腹感、イライラ感、集中力の低下などがあります。これらの症状を感じた場合は、速やかに医師の診察を受けましょう。

頭痛・めまい・吐き気
サクセンダを使用することで、頭痛やめまい、吐き気を感じる方もいます。これらの症状は軽いことが多く、治療の初期に特に見られます。

多くの場合、体が薬に慣れるにつれてこれらの症状は良くなりますが、症状が続く場合は医師に相談することが重要です。

下痢・嘔吐・脱水症状・腎機能障害

サクセンダの使用により、下痢や嘔吐が起こることがあります。これらの症状が長引くと、脱水症状や腎障害を引き起こすリスクがあります。

とくに腎臓の機能が低下している方は、これらの副作用に注意が必要です。水分補給を心掛け、症状が重い場合は医師の診察を受けてください。

うつ病

サクセンダの使用により、気分の落ち込みやうつ病の症状が現れると言われています。これらの精神的な副作用は、患者の生活の質に大きく影響があります。

気分の変化やうつ病の症状を感じた場合は、速やかに医師に相談してください。

胃腸障害・腸閉塞

サクセンダは胃腸系に影響があり、胃痛、腹痛、腸閉塞などの症状が起こることがあります。
これらの症状は深刻な合併症を引き起こす可能性があるため、異常を感じたらすぐに医師の診察を受けることが重要です。

参考:GLP-1 受容体作動薬の分類と作用機序,使用上の注意点

サクセンダの危険性を減らすために有効な空打ち

サクセンダの危険性を減らすために有効な空打ち
サクセンダの使用に当たって危険性を減らすために「空打ち」は有効です。
ここでは

  • 空打ちを行う目的
  • 空打ちを行う手順

について、それぞれ説明します。

空打ちを行う目的

サクセンダの空打ちには、主に二つの目的があります。

一つ目は、カートリッジ内の気泡を抜くことです。気泡が血管の中に入ると、血管の詰まりやその他の健康リスクがあります。二つ目は、注射液が問題なく針から出るかを確認することです。これにより、注射針やサクセンダ本体に問題がないことを確認します。

多くの方が、空打ちによって注射液が無駄になると感じるかもしれません。しかし、この手順はサクセンダの効果と安全性を確保するために不可欠です。実際、空打ちによる液体の損失はごくわずかで、治療の全体的な効果に影響を与えるものではありません。

空打ちを行う手順

空打ちの手順を「準備」「空打ち」「注意点」の流れで解説します。

準備
  • キャップを外し、サクセンダ本体の破損や薬液の異常・にごりがないか確認します。
  • ゴム栓をアルコール綿で拭き、シールを剥がして中の針が曲がったり折れたりしないように針を取り付けます。
  • 針を時計回りに回して止まったら、まっすぐ引っ張り、針ケース・針キャップを外します。
空打ち
  • ダイヤルを回し、「空打ちメモリ」に合わせて針先を上に向けます。
  • 指先で軽く弾き、気泡を上部に集めます。その状態で上に向けたまま注入ボタンを押します。
  • 針先から薬液が出てメモリが0に戻れば空打ち完了です。
  • もし薬液が出ない場合は、同じ動作を6回繰り返し、新しい針に変えてから空打ちします。それでも薬液が出ないときはサクセンダを新しいものに変え、同様に空打ちしてください。
注意点
  • 空打ちは、カートリッジ内の気泡を抜くためと、液が問題なく針から出るかを確認するために必要です。
  • 空打ちを忘れると、薬剤が十分に混ざらず、効果が薄れる可能性があります。また、気泡が血管の中に入るリスクもあります。
  • 空打ちの量を調整したり、省略したりすることは避けてください。

サクセンダの使用は、正しい手順を守ることが非常に重要です。これにより、治療の効果を最大限に引き出し、安全に治療できます。
参考:インスリン・GLP-1製剤の自己注射を始められる方へ

サクセンダで起こった危険性の高い事故事例

サクセンダで起こった危険性の高い事故事例

サクセンダに関して、危険性の高い事故事例を2つ挙げます。

  • 個人輸入で起こった事故事例
  • 海外での事故事例

それぞれについて解説します。

個人輸入で起こった事故事例

サクセンダの個人輸入は、安価で手に入れることができるという魅力がありますが、多くのリスクがあります。

厚生労働省の報告によると、個人輸入や代行業者を通じて輸入された医薬品の使用により、重篤な健康被害が発生した事例があります。たとえば、有効期限が切れたサクセンダが送られてきたり、内容量が少なかったり、模造品が送られてくることがあります。最悪の場合、使用済みのサクセンダが中古市場に出回り、注射針を他人と共有することで感染症にかかる危険性もあります。

また、個人輸入の場合、法的・公的な補償の対象外となり、重篤な健康被害や副作用が生じてもすべて自己責任となります。

これらのリスクを考慮すると、安心安全なダイエットのためには、個人輸入や代行を避け、医師の指導のもとでの使用がおすすめです。
参考:インターネット等で購入した未承認医薬品等・健康食品(医薬品成分含む)の健康被害情報|厚生労働省

海外での事故事例

とくに韓国では、サクセンダの価格が他の国々と比べて安いと言えます。その理由は主に以下の3点です。

  • 健康保険が適用される
  • 価格競争が起こりやすい
  • 違法業者からの仕入れの可能性がある

韓国の食品医薬品安全処(KDFA)は、サクセンダを肥満治療薬として認可しています。
これにより、治療が必要な場合、保険診療を通じて安価に購入できます。これは、日本では肥満治療薬として未認可であり、保険適用外であることとは対照的です。

また、韓国では混合診療が主流であり、多くの病院がサクセンダを販売しています。これにより、クリニック間での価格競争が起こりやすいため、価格が下がる傾向にあります。

注意しないといけないのは「極端に安価なサクセンダは、違法に仕入れた粗悪品の可能性があること」です。これらの製品は、健康に重大なリスクをもたらす可能性があり、購入時には十分な注意が必要です。安いとはいえ、安価のサクセンダの使用は安全面のリスクが高いため、医師の指導をあおぐようにしましょう。

まとめ

まとめ
この記事では、サクセンダを使用する際には危険性が伴うので、注意して使わなくてはいけないことについて解説しました。

サクセンダは甲状腺がんの家族歴がある方、妊娠・授乳中の方、重度の消化器系の問題がある方は避けるべきです。主な副作用として、低血糖、頭痛・めまい・吐き気、下痢・嘔吐・脱水症状・腎機能障害、うつ病、胃腸障害・腸閉塞があります。

また、サクセンダは個人輸入での事故事例や海外での事故事例もあり注意が必要です。この記事をしっかり読んで、サクセンダを安全に使用しましょう。