更年期太りはどうやって痩せる？おすすめは漢方薬で体質改善！

「なぜか体重が増えやすくなった」
「今までと同じ生活なのにお腹周りが気になる」

40代・50代になって、こんな悩みを抱えていませんか？

更年期を迎えると、エストロゲンの減少により脂肪が蓄積しやすい体質に変化します。基礎代謝の低下や自律神経の乱れも重なり、多くの女性が体重増加に悩まされています。

しかし、体質に合った漢方薬を活用することで、更年期太りは改善できます。防風通聖散、防已黄耆湯、大柴胡湯など、症状やタイプ別に選べる漢方薬があり、医療用なら保険適用で処方してもらうことも可能です。

本記事では、更年期太りの原因から体質別の漢方薬の選び方、効果を高める生活習慣まで詳しく解説します。さらに、市販薬と医療用の違いや、オンライン診療のメリットもご紹介します。

漢方薬による体質改善は適切な方法で取り組めば必ず結果は出ます。自分に合った漢方薬を見つけて、健康的な体重管理を始めてみましょう。

更年期太りが起こる原因

更年期を迎えると、今までと同じ生活をしていても体重が増えやすくなります。これは複数の要因が重なって起こる現象で、ホルモンバランスの変化を中心に、代謝や生活習慣などさまざまな要因が関係しています。

女性ホルモン（エストロゲン）の減少

エストロゲンには脂肪の蓄積を抑える重要な働きがあります。更年期になってエストロゲンが急激に減少すると、この抑制効果が弱まってしまいます。特に内臓脂肪がつきやすくなるのが特徴で、お腹周りがぽっこりと出てくる方が多いのはこのためです。また、エストロゲンの減少により、脂肪を分解する酵素の働きも低下します。若い頃は皮下脂肪として太ももやお尻につきやすかった脂肪が、更年期以降は内臓周辺に蓄積されやすくなるという体質の変化が起こるのです。

基礎代謝の低下

40代以降、筋肉量は年々減少していきます。筋肉は安静時でもエネルギーを消費する組織なので、筋肉量が減ると基礎代謝が下がってしまいます。基礎代謝とは、何もしなくても消費されるエネルギーのことで、1日の消費カロリーの約60％を占めています。更年期の女性は、20代の頃と比べて基礎代謝が10～15％程度低下するといわれています。たとえば、1日1500キロカロリーの基礎代謝があった方が、150～225キロカロリー分減ってしまう計算になります。食事量が変わらなければ、その分が脂肪として蓄積されやすくなるのです。

自律神経の乱れ

更年期特有のホルモン変動は、自律神経のバランスを崩します。自律神経は代謝や体温調節をコントロールしているため、これが乱れると脂肪が燃焼しにくい体質になってしまいます。のぼせやほてりがある一方で手足が冷える、という更年期特有の症状も自律神経の乱れが原因です。体温調節がうまくいかないと、体は脂肪を蓄えて体温を保とうとします。また、交感神経の働きが低下すると、脂肪分解を促すホルモンの分泌も減少し、太りやすくなるという悪循環に陥ります。

インスリン抵抗性の上昇

更年期になると、血糖値を下げるインスリンの効きが悪くなる「インスリン抵抗性」が上昇します。血糖を細胞に取り込みにくくなるため、余った糖分が脂肪として蓄積されやすくなるのです。この状態が続くと、膵臓はより多くのインスリンを分泌しようとします。インスリンには脂肪の合成を促進する作用もあるため、高インスリン状態は脂肪の蓄積をさらに加速させます。特に炭水化物を摂取したときに血糖値が上がりやすくなり、お腹周りに脂肪がつきやすくなる傾向があります。

運動不足

更年期の体調不良や疲れやすさから、運動量が減ってしまう方が多くいます。関節の痛みや息切れなどの症状も重なり、以前のように活発に動けなくなることで、1日の消費カロリーが大幅に減少してしまいます。運動不足は筋肉量の減少にもつながり、基礎代謝の低下を加速させます。また、運動には自律神経を整える効果もあるため、運動不足によって更年期症状が悪化し、さらに動きたくなくなるという悪循環に陥りやすくなります。週に2～3回の軽い運動でも効果があるので、無理のない範囲で体を動かすことが大切です。

食生活の乱れ

更年期のイライラや不安感から、つい間食が増えたり、甘いものやアルコールに手が伸びたりしがちです。ストレス解消のために食べることで一時的な満足感を得ようとする傾向が強くなります。また、ホルモンバランスの変化により満腹感を得にくくなることもあり、知らず知らずのうちに食べ過ぎてしまうケースも少なくありません。特に夜遅い時間の飲食は脂肪として蓄積されやすく、体重増加に直結します。更年期は味覚が変化することもあり、濃い味付けを好むようになって塩分過多になりやすく、むくみの原因にもなります。

睡眠不足・ストレス

更年期の不眠や寝汗などで質の良い睡眠がとれないと、食欲をコントロールするホルモンバランスが崩れます。食欲を抑えるレプチンが減少し、食欲を増進させるグレリンが増加することで、過食を招きやすくなるのです。ストレスが加わると、コルチゾールというホルモンが過剰に分泌されます。コルチゾールは血糖値を上げる作用があり、余った糖分が脂肪として蓄積されやすくなります。また、ストレスは甘いものへの欲求を高めるため、間食が増える原因にもなります。

水分代謝の変化

更年期になると、体内の水分バランスが崩れやすくなります。ホルモンの影響で体が水分を溜め込みやすくなり、むくみが生じやすくなるのです。実際の脂肪増加ではなくても、体重計の数値が増えたり、体が重く感じたりすることがあります。特に下半身のむくみが目立つようになり、夕方になると靴がきつく感じる方も多いでしょう。塩分の摂りすぎや運動不足も重なると、さらにむくみやすくなります。水分代謝の改善には、適度な運動と塩分控えめの食事、そして十分な水分摂取が重要です。

更年期太りに効果的な漢方薬ランキング

更年期太りには体質に合った漢方薬を選ぶことが大切です。ここでは多くの方に処方される頻度が高い順にランキング形式でご紹介します。
※症状が多い順にランキング形式にしています。

1位：防風通聖散

防風通聖散は、お腹まわりの脂肪が気になる方に最も多く処方される漢方薬です。18種類の生薬が配合されており、体内の余分な熱を取り除きながら、便通を改善する働きがあります。特に体力があり、暑がりで便秘がちな方に向いています。脂肪燃焼を促進し、むくみの解消にも効果的です。服用開始から2週間ほどで便通の改善を実感する方が多く、1〜2ヶ月続けることで体重の変化を感じやすくなります。更年期特有のほてりやのぼせがある方にも適しています。

2位：防已黄耆湯

防已黄耆湯は、水太りタイプの更年期太りに効果的な漢方薬です。体内の水分代謝を改善し、むくみを解消する作用があります。疲れやすく汗をかきやすい方、下半身のむくみが気になる方に特に適しています。関節の痛みや重だるさを伴う場合にも有効です。朝起きた時の顔のむくみや、夕方の足のむくみが改善されることで、見た目の変化を実感できます。体重の数値以上に、体のラインがすっきりすることで、更年期太りの悩みを軽減できる漢方薬として人気があります。

3位：大柴胡湯

大柴胡湯は、ストレスによる過食や便秘を伴う更年期太りに効果を発揮します。肝臓の働きを整え、イライラや不安感を和らげる作用があります。体力が比較的あり、みぞおちから脇腹にかけて張りや圧迫感がある方に適しています。更年期特有の情緒不安定さと体重増加の両方にアプローチできる点が特徴です。ストレスで甘いものを食べ過ぎてしまう方や、便秘と下痢を繰り返す方にも有効です。精神的な安定とともに、お腹まわりのすっきり感を実感できる漢方薬として支持されています。

体質別に選ぶ更年期太りの漢方薬

漢方薬は体質に合わせて選ぶことが大切です。更年期太りにも、ストレスが原因のタイプ、水分代謝が悪いタイプ、冷えが原因のタイプなど、人によって太り方の特徴が異なります。自分の体質を見極めて、適した漢方薬を選びましょう。

ストレス太りタイプ

ストレス太りタイプには、大柴胡湯（だいさいことう）や加味逍遙散（かみしょうようさん）が適しています。イライラや不安感が強く、ストレスで過食してしまう方に向いている漢方薬です。大柴胡湯は、みぞおちのつかえ感や便秘がある方に特に効果的で、気の巡りを改善します。加味逍遙散は、情緒不安定やのぼせ、肩こりなども同時に改善してくれるのが特徴です。これらの漢方薬は、自律神経のバランスを整えることで、ストレスによる食欲の乱れを落ち着かせます。継続して服用することで、精神的な安定とともに体重管理もしやすくなるでしょう。

水太り・むくみタイプ

水太り・むくみタイプには、防已黄耆湯（ぼういおうぎとう）や五苓散（ごれいさん）がおすすめです。体内の水分バランスを整え、余分な水分を排出する働きがあります。防已黄耆湯は、汗をかきやすく疲れやすい方のむくみに効果的で、特に下半身のむくみが気になる方に適しています。五苓散は、のどが渇きやすいのに尿量が少ない方や、めまいを伴うむくみがある方に向いている漢方薬です。これらは利水作用により、体に溜まった余分な水分を尿として排出します。服用を続けることで、体が軽くなり、見た目のすっきり感も実感できるようになります。

冷え太りタイプ

冷え太りタイプには、当帰芍薬散（とうきしゃくやくさん）や桂枝茯苓丸（けいしぶくりょうがん）が効果的です。体を温めながら血行を改善し、代謝を上げる作用があります。当帰芍薬散は、冷え性で貧血気味、疲れやすい方に適しており、特に下半身の冷えが強い方におすすめです。桂枝茯苓丸は、のぼせやすいのに足が冷える「冷えのぼせ」タイプの方に向いています。血の巡りが悪いことで起こる肩こりや頭痛も同時に改善してくれるのが特徴です。体を内側から温めることで基礎代謝が向上し、脂肪が燃焼しやすい体質へと導いてくれます。

市販で購入できる漢方薬

更年期太りに効果的な漢方薬は、医師の処方箋がなくても薬局やドラッグストアで購入できます。代表的なメーカーの特徴と、購入時のポイントをご紹介します。

ツムラの漢方

ツムラは日本最大手の漢方薬メーカーで、市販薬として多くの製品を展開しています。防風通聖散エキス顆粒や防已黄耆湯エキス顆粒など、更年期太りに適した漢方薬が揃っています。顆粒タイプが主流で、1日2回の服用で続けやすいのが特徴です。パッケージには効能・効果が分かりやすく記載されており、初めての方でも選びやすくなっています。価格は30日分で3,000円から5,000円程度が目安です。薬剤師のいる薬局では、体質に合った商品選びの相談もできるため、安心して購入できます。

クラシエの漢方

クラシエは「漢方セラピー」シリーズを展開し、症状別に選びやすい工夫がされています。コッコアポシリーズは特に体脂肪が気になる方向けに開発された製品です。錠剤タイプと顆粒タイプの両方があり、飲みやすさで選べます。パッケージに体質チェックリストが付いており、自分に合った漢方薬を見つけやすいのが魅力です。価格はツムラと同程度で、ドラッグストアでも手軽に購入できます。定期的にキャンペーンも実施されており、お得に始められる機会も多いため、継続しやすい環境が整っています。

ドラッグストアで購入できる漢方

マツモトキヨシやウエルシアなどの大手ドラッグストアでは、複数メーカーの漢方薬を比較しながら選べます。薬剤師や登録販売者が常駐している店舗が多く、症状を相談しながら購入できるのが利点です。プライベートブランドの漢方薬も増えており、価格を抑えたい方にも選択肢があります。ポイントカードが使える店舗では、実質的な割引も受けられます。初回は少量パックから試せる商品もあり、体質に合うか確認してから本格的に始められます。24時間営業の店舗もあるため、忙しい方でも購入しやすい環境です。

オンラインで処方できる医療用漢方薬の特徴

最近では、オンライン診療で医療用漢方薬を処方してもらえるサービスが増えています。自宅にいながら医師の診察を受けられ、保険適用で漢方薬を購入できるため、忙しい更年期世代の女性にとって便利な選択肢となっています。

医療用と市販薬の違い

医療用漢方薬は、市販薬よりも有効成分の含有量が多いのが最大の特徴です。たとえば、防風通聖散の場合、医療用は1日分の生薬エキス量が満量処方となっていますが、市販薬は半分程度の量しか含まれていないことがあります。医療用漢方薬は品質管理も厳格で、製造過程での検査基準が高く設定されています。また、医療用は顆粒タイプが主流で飲みやすく、添加物も最小限に抑えられているのが特徴です。効果を実感しやすいのは有効成分が多い医療用で、更年期太りのような体質改善が必要な症状には、医療用漢方薬の方が適しているといえるでしょう。

保険適用される漢方薬

オンライン診療でも、対面診療と同様に保険適用で漢方薬を処方してもらえます。更年期太りに使われる防風通聖散、防已黄耆湯、大柴胡湯なども保険適用の対象です。保険適用の場合、自己負担は3割となるため、市販薬を購入するよりも経済的になることが多いでしょう。たとえば、1か月分の漢方薬が市販では5,000円程度かかるところ、保険適用なら1,500円程度で済むケースもあります。ただし、診察料や処方箋料なども別途かかることは理解しておく必要があります。継続的に服用する漢方薬だからこそ、保険適用による費用負担の軽減は大きなメリットになります。

医師による処方のメリット

医師による処方の最大のメリットは、専門的な診断に基づいて体質に合った漢方薬を選んでもらえることです。更年期太りといっても、その原因や体質は人それぞれ異なります。問診や症状の確認を通じて、複数の漢方薬から最適なものを選択してくれるのが医師の役割です。また、服用中の薬との飲み合わせや、持病がある場合の注意点なども確認してもらえます。効果が出ない場合は別の漢方薬への変更も相談でき、体調の変化に応じた細やかな調整が可能です。定期的な診察により、漢方薬の効果や副作用をチェックしてもらえるため、安心して継続的な治療を受けられるでしょう。

更年期太りを加速させる生活習慣

更年期は体の変化だけでなく、生活習慣の乱れも太りやすさに影響します。知らず知らずのうちに体重増加を招く3つの習慣について、具体的に解説していきます。

睡眠不足による代謝低下

睡眠時間が6時間未満になると、基礎代謝が大幅に低下することが分かっています。睡眠中に分泌される成長ホルモンは、脂肪を燃焼させる重要な役割を担っています。更年期のホットフラッシュや寝汗で夜中に何度も目が覚めると、深い睡眠が取れません。睡眠不足が続くと、食欲を増進させるグレリンというホルモンが増加します。一方で満腹感を感じさせるレプチンは減少してしまいます。結果として日中の間食が増え、体重増加につながりやすくなるのです。質の良い睡眠を7時間確保することが、更年期太り対策の基本となります。

ストレスによる過食傾向

更年期特有のイライラや不安感は、食べることで解消しようとする傾向を強めます。ストレスを感じると、コルチゾールというホルモンが分泌されます。このホルモンは血糖値を上げる作用があり、甘いものや炭水化物を欲しくさせるのです。仕事や家庭のストレスが重なると、夜遅くにお菓子を食べてしまうことも増えるでしょう。特に一人の時間に、テレビを見ながら無意識に食べ続けてしまうケースが多く見られます。気がつけば1日の摂取カロリーが大幅にオーバーしていることも珍しくありません。ストレスの原因を見つめ直し、食事以外の発散方法を持つことが大切です。

運動不足による筋肉量減少

40代以降は年間約1％ずつ筋肉量が減少し、基礎代謝が低下していきます。更年期の疲労感や関節の痛みで、運動から遠ざかる方が多いのが現実です。筋肉が減ると、同じ量を食べても太りやすい体質になってしまいます。階段を使わずエレベーターを選ぶ、車での移動が増えるなど、日常的な活動量も減少しがちです。デスクワークが中心の生活では、1日の歩数が3,000歩以下になることもあります。筋肉量の維持には、週2〜3回の軽い筋トレや、1日8,000歩のウォーキングが効果的です。無理のない範囲で体を動かす習慣を取り入れることが重要になります。

漢方薬の効果を高めるダイエット方法

漢方薬だけに頼るのではなく、適度な運動や食事管理を組み合わせることで、更年期太りの改善効果が高まります。無理のない範囲で生活習慣を見直すことが、体質改善への近道となり、漢方薬の効果を最大限に引き出すことができるでしょう。

有酸素運動

有酸素運動は、漢方薬の代謝改善効果を後押しする最適な運動です。ウォーキングや水泳、サイクリングなど、息が少し上がる程度の運動を週3〜4回、1回20〜30分続けることが理想的です。朝のウォーキングは自律神経を整える効果もあり、更年期症状の緩和にもつながります。買い物や通勤時に一駅分歩く、エレベーターを使わず階段を利用するなど、日常生活に取り入れやすい工夫から始めてみましょう。有酸素運動により血流が改善されると、漢方薬の有効成分が全身に行き渡りやすくなります。継続することで基礎代謝も向上し、太りにくい体質へと変化していくでしょう。

食事管理

漢方薬の効果を高めるには、バランスの良い食事管理が欠かせません。特に意識したいのは、糖質を適度に控えめにし、たんぱく質をしっかり摂ることです。1食あたりのご飯を茶碗半分にして、その分、魚や大豆製品、鶏肉などのたんぱく質を増やしましょう。野菜は1日350g以上を目標に、食物繊維を意識して摂取します。食べる順番も大切で、野菜→たんぱく質→炭水化物の順に食べると血糖値の急上昇を防げます。夕食は就寝3時間前までに済ませ、間食は午後3時頃までにとどめるのがポイントです。このような食事管理により、漢方薬の脂肪燃焼効果がより発揮されやすくなります。

ヨガ・ストレッチ

ヨガやストレッチは、更年期の体に優しい運動として最適です。深い呼吸とゆったりとした動きで自律神経のバランスを整え、漢方薬の効果を高めてくれます。朝起きてすぐの5分間ストレッチで体を目覚めさせ、寝る前のヨガで心身をリラックスさせるのがおすすめです。特に股関節周りのストレッチは、下半身の血流を改善し、むくみ解消にも効果的でしょう。週2〜3回、30分程度のヨガクラスに参加するのも良い方法です。オンラインレッスンなら自宅で気軽に始められます。柔軟性が向上すると体の可動域が広がり、日常生活での消費カロリーも自然と増えていきます。

漢方薬を服用する際の注意点

漢方薬は自然由来の成分ですが、正しく服用しないと期待する効果が得られません。安全に効果的に服用するために、知っておくべき重要なポイントを3つご紹介します。

副作用の可能性と対処法

漢方薬でも体質に合わない場合は、副作用が現れることがあります。防風通聖散では下痢や腹痛、防已黄耆湯では胃の不快感が起こる場合があります。初めて服用する際は、通常量の半分から始めて体の反応を確認しましょう。服用後に発疹、かゆみ、動悸などが現れたら、すぐに服用を中止してください。甘草を含む漢方薬を長期服用すると、むくみや血圧上昇を引き起こす偽アルドステロン症になる可能性もあります。症状が改善しても、自己判断で量を増やさないことが大切です。体調の変化を記録しておくと、医師や薬剤師への相談時に役立ちます。

効果が現れるまでの期間

漢方薬の効果を実感するまでには、最低でも2週間から1ヶ月程度かかります。体質改善を目的とする漢方薬は、西洋薬のような即効性はありません。便秘改善効果は比較的早く、1週間程度で変化を感じる方もいます。体重の変化については、2〜3ヶ月継続してようやく実感できるケースが一般的です。途中で効果がないと諦めずに、まずは3ヶ月を目安に続けることが重要になります。ただし、3ヶ月服用しても全く変化がない場合は、体質に合っていない可能性があります。その際は別の漢方薬への変更を検討する必要があるでしょう。

医師への相談が必要なケース

持病がある方や他の薬を服用中の方は、必ず医師に相談してから漢方薬を始めましょう。高血圧、心臓病、腎臓病、肝臓病の治療中は、漢方薬との相互作用に注意が必要です。妊娠中や授乳中の方も、自己判断での服用は避けてください。複数の漢方薬を同時に服用する場合も、成分の重複により副作用のリスクが高まります。市販薬を2週間服用しても症状が改善しない時は、医療機関を受診しましょう。急激な体重増加や減少、激しい動悸や息切れがある場合も、速やかに医師の診察を受けることが大切です。専門医なら体質に合った漢方薬を的確に処方してもらえます。

更年期太り 漢方に関するよくある質問

更年期太りや漢方薬について、多くの方が疑問に思うことをまとめました。体重増加の個人差や期間、効果的な対処法など、更年期を迎えた女性が気になる質問にお答えします。

更年期で痩せる人と太る人の違いはなんですか？

痩せる人は筋肉量が維持されており、基礎代謝が高い傾向にあります。
一方、太る人は筋肉量の減少が著しく、ストレスを食事で解消する習慣がある方が多いでしょう。また、定期的な運動習慣の有無や、食事の質も大きく影響しています。
体質的には、もともと代謝が良い人は更年期でも太りにくい傾向があります。

更年期で体重増加が止まらないのはなぜですか？

エストロゲンの急激な減少により、脂肪を蓄積しやすい体質に変化しているためです。さらに基礎代謝の低下と活動量の減少が重なり、消費カロリーが大幅に減っています。自律神経の乱れによる過食や、インスリン抵抗性の上昇も体重増加を加速させる要因となっているでしょう。

更年期太りはどうやって痩せるのがいいですか？

体質に合った漢方薬を服用しながら、週3回程度の有酸素運動を取り入れることが効果的です。食事は糖質を控えめにし、たんぱく質を意識的に摂取しましょう。また、十分な睡眠とストレス管理も重要です。無理なダイエットは逆効果なので、3か月以上かけてゆっくり体質改善することが大切です。

更年期の体重増加はいつまで続きますか？

個人差はありますが、閉経前後の5年間が最も体重が増えやすい時期です。閉経後2〜3年経つと、ホルモンバランスが安定してきます。ただし、何も対策をしなければ体重増加は続くため、早めに生活習慣の改善や漢方薬での体質改善を始めることが重要でしょう。

まとめ

更年期太りは、エストロゲンの減少を中心に、基礎代謝の低下、自律神経の乱れ、インスリン抵抗性の上昇など複数の要因が重なって起こります。

対策として効果的なのが、体質に合った漢方薬の服用です。ストレス太りには大柴胡湯、水太りには防已黄耆湯、冷え太りには当帰芍薬散など、タイプ別に選ぶことが大切でしょう。

医療用漢方薬は市販薬より有効成分が多く、オンライン診療でも保険適用で処方してもらえます。医師の診断により、体質に最適な漢方薬を選んでもらえるメリットもあります。

漢方薬の効果を高めるには、週3〜4回の有酸素運動、糖質控えめでたんぱく質中心の食事管理、ヨガやストレッチの実践が重要です。

効果を実感するまでには2〜3ヶ月かかるため、まずは3ヶ月を目安に継続しましょう。更年期太りは適切な対策により改善できるので、自分に合った方法で体質改善に取り組むことが大切です。