お腹すいた時の対処法!ダイエット中におすすめの対策を紹介
本当の空腹・偽の空腹サインの違いを知ることで理想の体重に近づく!

「最近、なんとなく食べてしまうことが増えた」
「お腹が空いてないはずなのに、食べたい気持ちが止まらない」
このような悩みを抱えていませんか?
空腹を感じたらすぐに食べてしまう生活習慣はバランスのとれた食生活から遠ざかり、ダイエットも成功しにくくなってしまいます。
実は「お腹が空いた」という感覚には、カラダが生理的に求めている「本当の空腹」と、つい食べすぎにつながりやすい「偽の空腹」があります。
食べ過ぎによる体重増加や体型の変化を防ぐためには、カラダが生理的にエネルギーを求めている「本当の空腹」の見極めが大切です。
この記事では、体が本当に食べ物を欲しいタイミングを見極めて食べられるようになるコツをご紹介します。
Contents
本当の空腹と嘘の空腹
私たちが「空腹」と感じる状態には、以下の2つがあります。
偽の空腹 お腹が空いていないのに食べたくなっている状態
偽の空腹に惑わされると、食べ過ぎや不規則な食生活につながりやすく、健康に悪影響を与えることがあります。
そのためダイエットを進めるうえでは、本当の空腹と偽の空腹を見分け、自分に必要な栄養を適切に摂ることが大切です。
参照:どうしてこんなにお腹が空くの!? | 都道府県支部 | 全国健康保険協会
空腹・満腹を感じるメカニズム
空腹や満腹を感じるのは、体がエネルギーを管理するための大切なサインです。
これらの感覚は脳やホルモンの働きで調整されており、食事の量をコントロールする役割があります。
ここからは、空腹や満腹を感じるメカニズムについてみていきましょう。
空腹を感じる仕組み
空腹感は血液中のブドウ糖(血糖値)と深い関わりがあります。
空腹を感じるまでの流れは次のとおりです。
- 体内でエネルギーが使われる
- 血糖値が下がる
- 体の脂肪が分解され、糖が補われる
- 血液中に「脂肪分離酸」が増える
- 脂肪分離酸が脳に届く
- 空腹を感じる
体は血液中のブドウ糖が不足すると、脂肪を分解して糖を作り出します。
このとき分解された脂肪が脳に信号を送り、空腹を感じさせているのです。
満腹を感じる仕組み
満腹感は、食べ物から得られる栄養やホルモン、脳の働きとつながっています。
満腹を感じるまでの流れも見ていきましょう。
- 食べ物を消化・吸収し、栄養が体内に取り込まれる
- 血糖値が上がる
- インスリンが分泌され、糖が細胞に取り込まれる
- 血液中に栄養が十分に行き渡り、「レプチン」というホルモンが分泌される
- レプチンが脳の満腹中枢(視床下部)に信号を送る
- 満腹を感じる
食事を食べ始めてから満腹感を感じるまでには、20分程度時間がかかります。
ゆっくりと食べると満腹感が脳に伝わりやすく、食べ過ぎを防ぐ効果もあります。
時間をかけて食べることで、体が自然な満腹感を感じやすくなるのです。
偽の空腹を感じる原因
偽の空腹は、環境や心の状態によって引き起こされるといわれています。
体が実際には食べ物を必要としていないときも、空腹を感じることがあるのです。
偽の空腹を感じる原因についてみていきましょう。
①ストレス
仕事や人間関係など日常のストレスが積み重なると、体がそれをやわらげようとして食欲が増すことがあります。
とくに甘いものや脂っこい食べ物は、食べることで脳内にドーパミンやエンドルフィンというホルモンが分泌されます。
これらのホルモンは別名「幸せホルモン」と呼ばれ、分泌されると気分の高揚や幸福感をもたらすのです。
甘いものや脂っこい食べ物を摂取すると一時的に幸せな気持ちになるものの、これが習慣になると、ストレスを感じるたびに食べる癖がついてしまうこともあるため、注意が必要です。
参照:間食をやめられないのはなぜ? | 健康管理検定 :文部科学省後援
②視覚・嗅覚からの情報
美味しそうな料理の写真や動画を見ると、お腹が空いていないはずなのについ食べたい気持ちが湧いてくることがあります。
これは、食べ物の映像や香りが脳の食欲中枢を刺激し、空腹感を誘発するためです。
たとえば、焼きたてのパンの香りや鮮やかなケーキの写真など、視覚・嗅覚からの情報が強いと、実際の体の空腹状態とは関係なく食べたい欲求が生まれます。
偽の空腹感のサイン
偽の空腹を見分けるためには、体のサインを理解することが役に立ちます。
以下のような症状は、偽の空腹である可能性が高いでしょう。
- 食後すぐに空腹を感じる
- 特定のものが食べたいと感じる
- 食後に罪悪感を抱く
それぞれ解説します。
食後すぐに空腹を感じる
しっかりと食事を摂ったにもかかわらず、食後すぐにまたお腹が空いたような感覚になることがあります。
これは、体がエネルギーを必要としているのではなく、ストレスや気持ちの不安定さが原因となって起こっていることが多いでしょう。
ストレスを感じる度にカロリーを摂取すると肥満の原因となります。
食べることではなく、別のリラックス方法を見つけることが大切です。
特定のものが食べたいと感じる
お腹が空いているというよりも
「甘いものが食べたい」
「ポテトチップスが欲しい」
など特定のものが食べたいと感じることも、偽の空腹のサインです。
チョコレートやケーキなどの甘いものに含まれる糖分、スナック菓子に多く含まれる塩分には、依存性があります。
これらを食べたいと感じる場合、体がエネルギー不足で空腹を感じているのではなく、脳が「ご褒美」を求めている状態といえます。
特定のものが食べたいと感じるときには、運動をしたり、趣味を楽しんだりと、食べる以外の方法で気分を満たすことも効果的です。
食後に罪悪感を抱く
お腹が空いていないのに食べてしまい、そのあとで「食べ過ぎてしまった」と後悔した経験ありますよね。
この現象も、偽の空腹によるものです。
本当に体が欲しているエネルギーであれば、食べた後に罪悪感を抱くことは少ないと考えられます。
食べたい気持ちになったときには「本当にお腹が空いているかどうか」を確認する癖をつけることがポイントです。
偽の空腹への対処法
偽の空腹を感じたときは気持ちを切り替え、食べ過ぎを防ぐための対策を試してみましょう。
- 無糖の飲み物を飲む
- ガムを噛む
- 軽い運動をする
- 空腹の時間を楽しむ
- 趣味を楽しんで気分転換する
それぞれの対処法について紹介します。
無糖の飲み物を飲む
無糖の飲み物をゆっくり飲むことで、空腹感が軽減されることがあります。
コーヒーや紅茶、炭酸水、ハーブティーなどを一杯飲んでみると、気持ちが落ち着き、偽の空腹が抑えられます。
冷えは代謝の低下や免疫力の低下をもたらします。
冷たい飲み物ではなく、できる限り白湯や温かい飲み物を選ぶようにしましょう。
ガムを噛む
ガムを噛むことも空腹対策に効果的です。
ガムを噛むことで、セロトニンやヒスタミンという成分の分泌が促進され、脳の満腹中枢が刺激されます。
これにより食欲を抑制しやすくなるため、ダイエットに役立つといわれているのです。
また、ガムを噛むことで口寂しさを紛らわせ、偽の空腹を感じにくくなる効果もあります。
シュガーレスのガムを選べば、カロリーや糖分のとり過ぎが防げるためおすすめです。
軽い運動をする
「運動するとお腹が空いてしまうのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、実は反対です。
軽い運動やストレッチをすることにより、「食欲を抑えるホルモンが運動により分泌され、食欲が治まりやすくなる」と科学的に明らかになっているのです。
また、動くことで気持ちがリフレッシュされ「食べたい」気持ちから意識が離れることも食欲を忘れやすくなる要因のひとつでしょう。
間食したくなったらストレッチやヨガなど軽い運動をしてみるようにしましょう。
空腹の時間を楽しむ
「空腹は、次の食事を美味しく感じさせるもの」と捉えてみるのもひとつの方法です。
古代ギリシャの哲学者であるソクラテスも「最高のソースは空腹である」という言葉を残しています。
お腹が空いているときは、どんな食べ物もいつもより美味しく感じるものです。
食事の楽しみを増やすためのスパイスとして「空腹を楽しむ」意識を持ってみましょう。
趣味を楽しんで気分転換する
趣味や好きなことに没頭すると、食欲を忘れやすくなります。
たとえば、読書や手芸、映画鑑賞など、食べていない時間を楽しむことで、偽の空腹に振り回されずに済みます。
時間を忘れて打ち込めることを見つけてみるとよいでしょう。
「お腹がなる」現象は空腹のサインではない
「お腹がグーッと鳴ると空腹のサイン」と思う方もいることでしょう。
しかし、これは胃腸が動くことで発生する音であり、必ずしも空腹とは関係ありません。
お腹の音は、胃腸が消化を進めている過程で生じるものです。
必ずしも「食べなければならない」というサインではないのです。
空腹感をコントロールするために意識したいこと
空腹感をうまくコントロールすることで、体に合った食事のタイミングを見つけることができます。
次のポイントを意識しておくと、空腹がつらく感じにくくなります。
- 規則正しく食事をとる
- 食物繊維を摂取する
- 甘いものをとりすぎない
- よく噛んで時間をかけて食べる
- 十分な睡眠を取る
- ストレス発散の機会を作る
- こまめに水分を補給する
適切な習慣を取り入れ、空腹に振り回されない生活を目指しましょう。
規則正しく食事をとる
食事の時間を一定に保つことは、空腹感をコントロールするうえでとても重要です。
不規則な食生活を続けていると、体が必要以上にエネルギーを求める状態になり、偽の空腹を感じやすくなるのです。
決まった時間に食事を摂ることで、体内時計が整い適切な空腹感が生まれます。
朝・昼・夜の食事時間を一定に保つことを意識してみましょう。
参照:バランスの良い食生活を送るコツ、 正しいダイエットのコツ|農林水産省
食物繊維を摂取する
食物繊維が豊富な食べ物は、消化に時間がかかり満腹感が持続しやすくなります。
野菜や果物、豆類など、食物繊維が多く含まれる食品を積極的に摂ることで、空腹を感じにくくなり、食べ過ぎを予防することになるのです。
また、食事の際に野菜を先に食べる「ベジファースト」をすると、血糖値の急上昇も防ぐことができます。
食物繊維は腸内環境も整えるため、便秘予防にも効果があります。さまざまなメリットがある食物繊維を、意識的に摂取していきましょう。
参照:野菜ファーストを実践しよう! – 蒲郡市保健医療センター – 愛知県蒲郡市公式ホームページ
甘いものをとりすぎない
甘いものは血糖値を一時的に上げ、食欲を刺激する作用があります。
とくに習慣的に甘いものをとりすぎると、体が糖分を欲するようになってしまいます。
適度に抑えることがポイントです。
「小分けの袋のお菓子を選ぶ」
「お菓子ではなくフルーツにする」
など、自分に合った工夫をしてみましょう。
よく噛んで時間をかけて食べる
食事を急いで食べると、満腹感を感じる前に食べすぎてしまうことがあります。
よく噛むことで脳が「もう満足」と判断するため、適量の食事で満腹感を得やすくなるのです。
また、噛む回数を増やすことで消化を助け、体への負担の軽減も期待できます。
「1口で30回」噛むことを目標にしてみましょう。
十分な睡眠を取る
睡眠不足は空腹感を強め、食欲を刺激するホルモンであるグレリンの分泌が増えるといわれています。
そのため、夜更かしや睡眠の質が低下していると、余計に空腹を感じやすくなるのです。
十分な睡眠を確保することで食欲のコントロールがしやすくなり、必要以上のカロリー摂取を防ぐことができます。
必要な睡眠時間には個人差がありますが、毎日7〜8時間を目安に睡眠の時間を確保しましょう。
参照:睡眠が不十分だと太ります|京都産業保健総合支援センター
ストレス発散の機会を作る
ストレスを感じると、心を落ち着かせるために食欲が増すことがあります。
自分に合ったストレス発散方法を見つけることで、食べ物に頼らずに気分転換が可能です。
趣味や運動、友人との会話など、リラックスできる時間を作り、ストレスからくる偽の空腹を減らしていきましょう。
ストレス発散法は、たくさんあればあるほど効果的です。
まずは自分なりのストレス解消方法・リフレッシュ方法を紙に書き出してみましょう。
こまめに水分を補給する
体の水分が足りないときに起こる水分不足は、お腹が空いたときの感覚と似ていることがあります。
そのため、本当は水分不足なだけなのにお腹が空いたと勘違いしてたくさん食べてしまうことが起こるのです。
こまめに水を飲むことで偽の空腹感が予防できます。
水分補給を十分に行うことは、健康にも役立ちます。
まとめ
空腹感には「本当の空腹」と「偽の空腹」とがあります。
この違いを意識することで食べ過ぎを防ぎ、健康的な食生活を保ちやすくなります。
最後にこの記事のポイントをおさらいします。
- 食後すぐに空腹を感じる
- 特定のものが食べたいと感じる
- 食後に罪悪感を抱く
- 規則正しく食事をとる
- 食物繊維を摂取する
- よく噛んで時間をかけて食べる
- 十分な睡眠を取る
- ストレス発散の機会を作る
- こまめに水分を補給する
お腹が空いてきたら、運動や水分補給などの対策を試してみて「これは本当に体がエネルギーを欲しがっているのか」と少し考えてみましょう。
日々の食生活に少し工夫を取り入れ、空腹に左右されない習慣を目指すことで、ダイエットの成功が近づきますよ。